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【AWS EC2】再起動 停止 終了の違いを徹底比較|データ消失や料金、IPの変化を解説

初めてEC2を触ったとき、停止と終了の違いが良くわからず混乱しました。停止すれば料金はかからないと思っていましたが、徐々に増えていく金額にびっくりしたことを覚えています。
そこで、料金を無駄に払うことになったり、間違えてデータを消してしまわないよう初心者向けに再起動・停止・終了の違いを分かりやすく解説します。

1.操作別 データの扱いまとめ 料金・IPの変化|表で確認

まず始めに、表で簡潔にまとめました。

操作EBS(データ)インスタンスIP料金
再起動残る残る変わらないインスタンス
EBS
IPアドレス
停止残る残る(停止)変わる(※1)EBS
(Elastic IP※2)
終了削除(※3)消える使えないなし

(※1) Elastic IP未設定の場合
(※2) Elastic IPを使用している場合のみ、停止中も料金が発生します
(※3) デフォルト設定の場合

ボタンの名称は似ていますが、それぞれ役割はまったく異なります。
詳細を説明していきます。

2.EC2における3つの操作

「EC2」>「インスタンス」画面 インスタンスを選択し、[インスタンスの状態]をクリックすると以下の操作が表示されます。
(※インスタンスを選択した状態で右クリックでも同じメニューが出ます)

インスタンスを停止

インスタンスを再起動

インスタンスを終了(削除)

3.インスタンスを再起動とは

インスタンスの再起動とは、その名の通り OSを再起動するだけの操作 です。PCの「再起動」と同じイメージだと思ってください。

すでに起動済みのインスタンスを再起動してみます。

確認画面が出ます。

問題なければ[再起動]をクリックします。

インスタンスの再起動後の挙動として以下の状態になります。

インスタンスID:変わらない
パブリックIP:変わらない
EBS:保持される
インスタンスストア:保持される

どんな時に使用するのか?

  • 設定反映後
  • サーバーが不安定なとき
  • メモリ解放

4.インスタンスを停止とは

インスタンスの停止とは、サーバーを一時的に停止する操作です。PCの「電源を切る」と同じイメージだと思ってください。

すでに起動済みのインスタンスを停止してみます。

確認画面が出ますが、再起動と異なり、警告文があります。

警告文の意味をかみ砕くと、

  • インスタンスの使用料はとらないよ
  • だけど、EBSボリューム(保存されたデータ)とElastic IP(自分が指定したIPアドレス)がある場合は料金が発生するよ

です。

インスタンスが「停止中」になりました。この状態で、EBS(保存されたデータ)を見に行ってみます。

「Elastic Block Store」>「ボリューム」を確認すると、1つデータがありました。
ルートボリュームはインスタンス生成時に必ず1つ自動生成されます。

インスタンスを停止中でも、アタッチされている EBSボリュームは削除可能ですが、
スナップショット(バックアップ)がない状態で削除すると、ボリューム内のデータは完全に消失し復元はできません

また、このボリュームについてはインスタンスを停止している状態でも料金が発生するため注意しましょう。

インスタンスを今後使用しない場合は、後述する「インスタンスを終了」を選択することをおすすめします。

インスタンスを停止後の状態の挙動として以下の状態になります。
インスタンスID:変わらない
パブリックIP:無くなる(Elastic IPを除く)
EBS:保持される

※停止後に再開した場合、パブリックIPについて、自分が指定したIPアドレスでない限りは新しいIPアドレスになります。

料金について
インスタンス料金:停止中はかからない
デフォルトのパブリックIP:停止中はかからない
EBS料金:かかる

どんな時に使用するのか?

  • 長期間使わない場合
  • コスト削減
  • 検証環境の一時停止

5.インスタンスを終了(削除)とは

インスタンスの終了とは、インスタンスを完全に削除する操作です。PCをまるごと処分するイメージだと思ってください。ゴミ箱は存在せず、復元できません。

すでに起動済みのインスタンスを終了してみます。

確認画面が出ます。警告文が表示されています。

警告文の意味をかみ砕くと、

  • 設定を変更してない場合、EBSボリューム(保存されたデータ)も一緒に消えるよ

です。

インスタンスが「シャットダウン中」になりました。この状態で、EBSボリューム(保存されたデータ)を見に行ってみます。

「Elastic Block Store」の「ボリューム」を確認すると、データがありませんでした。
このように、インスタンスを終了した場合、

  • インスタンス
  • ボリューム

の2つが消されます。

スナップショット(バックアップ)がない限り、削除した場合ボリューム内のデータは完全に消失し、復元はできません。

インスタンスに戻ってみましょう。

終了済みのインスタンスを選択した状態で[インスタンスの状態]をクリックしてみると停止や再起動などのボタンが押せなくなっており、インスタンスが完全に終了したことが確認できます。

インスタンスを終了後の状態の挙動として以下の状態になります。
インスタンスID:消える
再起動・起動:不可
ルートボリューム(EBS):基本削除

注意
一度終了すると戻せません
スナップショットがなければ復旧不可です。

どんな時に使用するのか?

  • 不要になった環境の削除
  • 作り直す前提の検証環境

6.よくあるミスと注意点

・停止すれば完全に料金が止まると思っていた
→EBSは課金されます。サーバーの中にあるデータが大きければその分だけ金額が上がります。

・終了しても簡単に戻せると思っていた
→終了したらデータの復元はできません。

・Elastic IPの料金を知らずに放置していた
→すべての Elastic IP アドレスでは、使用中か停止状態かに関わらず料金が発生します。2026年現在のElastic IPの 1 時間あたりの料金は 0.005 USD です。

特に初心者の方は「停止=完全に無料」と思いがちですが、
EBSやElastic IPは課金対象のため注意が必要です。

7.まとめ どれを選べばいい?

EC2の操作は見た目が似ていますが、それぞれ役割と影響が大きく異なります。

・一時的に停止したい → 停止(データは残るがEBSは課金される)
・不具合対応や設定反映 → 再起動(基本的に影響は少ない)
・完全に不要になった → 終了(データは削除され復元不可)

特に「終了」は取り消しができないため、実行前にスナップショットを取得しておくことが重要です。

操作を誤るとデータ消失や不要な料金発生につながるため、それぞれの違いを理解した上で適切に使い分けましょう。

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